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【経済物理学の発見】経済学に非線形性を導入する、経済物理学とは?

経済物理学の発見(高安秀樹)

 古典的な経済学に対する批判の一つとして、線形理論に留まっている、というものがある。つまり、通貨量を増やせば通貨安に動くなど、単純な関係性しか理論に織り込まれていないという批判だ。これに対する回答の一つが、経済学に非線形性を導入する経済物理学だろう。
 本書では、日本の経済物理学の最前線を走る著者が、世界の経済物理学の歴史を語っている。まだまだ日本は世界レベルに追い付いていないようなので、がんばって追いつき追いぬいて欲しい。



書評


評価:☆☆☆☆

 経済物理学の誕生に至る著者の活躍の話から、経済物理学という分野、特に著者の周辺で行われている研究を紹介している啓蒙書。相場の変動幅が正規分布ではなくべき分布に従うと仮定すると実際の為替相場の現象が良く説明できるという話や、短期間の市場価格の変動の理論を繰り込みによって粗視化するとハイパーインフレが説明できるという話などが、数式をほとんど用いず説明されている。
 上位5%の変動で市場全体の挙動がほぼトレースできたり、マクロ経済学へ自然に拡張できるという理論自体はとても面白いと思うのだが、場の理論を知らないとなかなか理解しづらく、この本を読んだだけで経済物理学を知れるかというと難しいのではないか。

 ただそれでも結論として興味深いのは、土地価格を基準にして分析すると日本経済はバブル期前から停滞していたことが分かる、ということだろう。給与水準が上昇していたように見えたのは地価が上昇していたためで、地価が下落すると給与水準も下落するという性質があるらしい。だから、デフレだから人工的にインフレにすればいいというのは、これまでの経済史を見ない素人の発言だ、とバッサリ切る。
 一方で、日本は兵器産業に手を出していないから繁栄した、と根拠を示さずに持論を展開しているのだが、日本経済は停滞期にあるがアメリカやイギリスの経済は未だ成長期にある、という研究成果と矛盾しており、理想主義者的な著者の一面も見れてちょっぴり面白い。

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